抜歯後時間が経つと骨は収縮して細くなります。これは歯が無くなったことにより刺激がなくなったための廃用委縮と考えられます。宇宙飛行士が無重力でいると足の骨がすっかり細くなって地球に帰ってくるあれです。初期の宇宙飛行士は地球に帰還した時誰かの手を借りないと立ち上がれなかったそうですから、身体の筋肉も骨も重力のおかげで日々出来ているということですね。さて本日のインプラントは10数年前の交通事故で歯を無くされた方です。しばらく入れ歯を入れておいたのを固定式のインプラントにされたいとお見えになりました。CT撮影を行いシミュレーションソフトで調べてみると骨がだいぶ細くなっています。インプラントのためには顎の骨をどこかから取ってきて移植し数か月置いてインプラントするか、細くなった骨を拡大しインプラントを行うかです。骨移植は患者にとって身体の負担が大きいのでなるべく避けたいところです。そこでピエゾサージェリーとマグネチックマレットで骨拡大を行いインプラントを入れました。手術中はストレスを避けるため大学から麻酔医を呼び意識を低下させて行える鎮静法を施しました。患者さんは治療中のことを全く覚えていないのでとても楽な方法です。移植なしに大きな手術が行えたのは術者、患者ともに朗報でした。

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初診時

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義歯を外すと吸収した骨量が観察されます。

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ノーベルクリニシャンでインプラントのシミュレーションを行いました。

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拡大する骨の量が推測できます。

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ストローマンBLTインプラント埋入後のレントゲン像です。

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こちらはパノラマレントゲン像。曲がっているように見えますが実際は上のようにまっすぐ入っています。