インプラントの手術をしていてときどきものすごく硬い骨の方に出会うことがあります。
どんなバーでも駄目で最後にやっとある社のバーで削れほっとしたのもつかの間今度はインプラントが形成した穴に入って行きません。

タップを切っても途中までしか入らずかなり広めに穴をあけ直してやっと入れたことがあります。

こんな時のトルクは軽く150Nを超えます。
通常は35Nで即時荷重が可能といわれるのでそのおよそ4倍ですからすごいトルクです。
大概は問題なく推移しますが時にはうまくインプラントがつかず脱落ということもあります。

本当にまれなケースですがそんな方は削った時に血が全く出てきません。

これは骨髄がほとんどなくすべて皮質骨と呼ばれる死んだような骨なのです。
先日そんな方に3例続けて遭遇しました。未知との遭遇。

ノーベルクリニシャンで設計して届いた外科用テンプレートで手術を始めましたが、最初のドリルが入りません。

なんとか手術を終えて仮の固定式の歯を入れるまで結構な時間がかかりました。
歯は失われるとすぐに骨吸収が始まり特に上顎が早い。

細くなった骨はピエゾで広げたり骨を移植して貼りつけたりしますが下顎は手ごわいです。

内部の骨髄が無くなって血も出ないとインプラントのインテグレーションは大幅に遅れるかまったく行われずインプラントは脱落いたします。
人間も硬い一方の石部金吉は周囲と摩擦を起こしうまくいかないことが多いように骨の硬すぎるのも全く手に負えないことが多いようです。
インプラントは人生に通ずるものがありますな。