開業以来さまざまなインプラントを扱ってきた。古くは京セラの単結晶インプラント。これは社員が全国を講習で回り一本7万円で入れてくださいと値段の説明まで親切にやっていたのは今になって見るとおかしい。今なら当然独禁法に引っかかる。疑似歯根膜ができて天然歯に近いですと言っていたがあとで傷が結合組織や上皮に転換したもので失敗だとわかり誰もやらなくなった。その後アメリカから薄いブレードインプラントが上陸し、簡単だったのであっという間に一世を風靡しこれも京セラ同様消えて行った。小生のところではこの時分のインプラントは不思議なことにいまだにきちんと機能しているのが多く、丁寧に骨を処理していればうまくいくもののようだったが今ではすっかり見向きもされなくなった。変わって華々しく登場したのが現在のルートフォーム型インプラントのブローネマルクインプラントとストローマンのITIインプラントでこれは数多くの類似品を生んだ。当院では今5種類のインプラントを扱っているが多少の骨のつきやすさはあるがいずれもそん色はない。

昨年から世界の学会誌を読みまた自分の経験も加味し、この10数年で最も多く使用し臨床成績も良かったがしばらくご無沙汰だった3i社のオッセオタイトインプラントに戻して使用している。理由はインプラントの上部に機械研磨が施されており、歯周病にり患する率が非常に低いからで、結局入れた後で数10年使うことを考えれば歯周病に強い物が一番という結論に達したから。初期の機械研磨型のブローネマルクインプラントは、付着歯肉がきちんとしていれば歯周病にかかることはほとんどない優れものだが、柔らかい骨につきが悪かったり、上顎の成績が悪いのが欠点だった。そこを改良したのが自身歯周病学者であったドクターラザーラの開発したハイブリッドインプラントで未だに高い信頼が置けるものだ。温故知新とはこのことでしょう。

今年の4月バイオメット3i社のリサーチアンドテクノロジーフォーラムが開催されます。

立派な先生方に交じり私もつまらないお話しをさせていただきます。

オッセオタイトを開発したラザーラ博士と。