master_20110609

昔から技術者は良い師匠につき相当期間の修業を経て初めて責任を持った仕事が出来るものと相場が決まっていた。

歯科医師などはその典型で、卒業後に自分一人でできることなどはたかが知れている。
小生も恩師のO教授や全身管理の達人の東京のF先生に教わって何とか今の自分があると思っている。
O教授には専門の保存修復学以外にも歯内療法や咬合など多岐にわたり薫陶を受けたし、全身状態を見られるようになったのはピッツバーグ大学に長くおられたF先生のおかげだ。

そのほかにもインプラントではブローネマルクインプラントセンターの小宮山先生やインプラントセンター九州の中村先生など列挙にいとまがない。

とにかくこれと信じた一流の方々にとことんついて行ってその精神までもが会得出来れば合格と思い頑張った。
自分の臨床生活でこれらの人格の優れた人々に接し、得られた情報はすこぶる多かったしそれ以上に醸し出す人柄に酔うことが多かった。

臨床家としてこれ以上の幸せはないと思っている。
これらの方々に共通しているのは皆、決して威張らず自慢をしないこと。

HPさえ持たない人もおられる。

自己宣伝の嫌いな方ばかりだ。

だからいろいろな歯医者のHPで、何でもできるよ、安いよ、年間何千本も入れてるよ!などと言うのを見ると本当に悲しくなる。

小生も埋入成績を表示しているが、それは自慢のためではなく失敗数をお知らせするため。

何も知らない患者さんに幻想だけを与えたくはない。
最近はインプラントの性能が向上してめったなことではロストはなくなったが、それでも長期スパンでは不明なことだらけである。

それはメーカーが本当に正しい情報を流しているかどうか不明なためで、どのメーカーもライバルよりは良いと自己宣伝をしているので真実は闇の中である。
最近驚くのは昔の機械研磨型のインプラントがインプラント周囲炎も起さずに実に長いこと機能していることだ。

インプラント後に定期健診にお見えにならず10年ぶりに虫歯で来たがインプラントはどこもなんともないという方が圧倒的だ。

新しいインプラントは形態や表面正常を工夫して昔のものより優れているとどのメーカーも発表している。

しかし師匠のお一人はいまだに古い機械研磨型のインプラントを使って素晴らしい成績を上げておられる。何なんだろう?
この秋にかねて予定していた欧州のインプラント審美歯科の大家の先生の所に研修に行く予定だ。

昔のインプラントの成績を聞いてこようと思っている。