ミスター半導体と呼ばれ文化勲章受章者で何度もノーベル賞の候補に挙がった東北大学元総長西澤潤一先生が亡くなられた。愚生が平成四年に博士号をいただいた時の東北大学総長で、その時すでに世界の西澤だったがその後同じロータリークラブでお会いすることになるとは夢にも思わなかったからロータリーの例会でお会いした時は舞い上がった記憶がある。

弟子に対する指導は極めて厳格で、NHKで西澤研究室の風景を流したのを見てあまりの厳しさに震え上がったものだった。それもあってかノーベル賞候補に名前が挙がると元弟子たちからノーベル委員会にノーベル賞に西澤教授を選出しないよう何度も手紙が届いたということをご本人の口から聞いたことがある。ご本人はいたってケロッとしていたが、「なに、まじめに研究していれば誰でも三度くらいノーベル賞級の研究はできるのです。」とも聞いた。ノーベル賞はいろいろ政治的な配慮が働くのだそうです。

インプラントでも科学的にその原理を解明して世界中に広めたペル・イングバルグ・ブローネマルク教授もその功績の大きさにも関わらずノーベル賞を生前贈与されていない。西澤先生は日本の誇りであったが同様に栄誉を得ずに亡くなられた凄い研究者は極めて多い。光通信がなければこのような駄文も世の中に開陳されることもなかったので、西澤先生にはあらためて感謝感謝であります。合掌。

本業以外にも教育に対して確固とした信念をお持ちでした。

教科書をそのままは信じてはいけない、自然科学は穴だらけだと公言してはばからない信念の人でした。