二枚目俳優の加藤剛さんが亡くなられた。胆嚢癌だそうです。最近すっかり痩せてしまったのでもしやと思っていましたがそうでした。テレビでは大岡越前が当たり役で30年も演じたので、加藤剛と言えば大岡越前と思っている人も多いと思います。でもテレビ初期のころは三匹の侍にも出ていました。そしてなんといっても代表作は映画砂の器でしょう。野村芳太郎監督の畢生の大作で、日本映画史に残る傑作として今も長く心の中に残っています。

過去に殺人を起こした経歴を持つ新進作曲家和賀英良を演じ、影のあるニヒルな二枚目として共演の森田健作や丹波哲郎らとともに生涯の代表作となったことは間違いありません。てっきり栗原小巻さんと結婚するものと思っておりましたが普通の女優さんと結婚したのは意外でした。酒も煙草も飲まず、役柄そのものの謹厳実直で清廉な人柄であり人生でした。感動をいやがうえにも盛り上げるテーマ音楽のピアノ協奏曲”宿命”は芥川也寸志さんの作曲でした。合掌。

黒澤明監督の「生きる」とともに日本の代表的映画となった野村芳太郎監督の「砂の器」。

脚本、演出、撮影、俳優すべて良し。ハンセン病を扱い日本人なら教養としてだれもが見ておくべき映画。