昔まだインプラント治療が全く世の中に認められていなかった時一世を風靡したのは入れ歯の達人です。

とにかく柔らかな肉の上に乗っかっているだけの堅い入れ歯が安定しているなんてことは土台無理な相談なので、皆その安定には苦労させられました。

小生の大学は国立で理屈重視の学校だったのだが、大切な歯科医師としての技術の習得には全く無縁なところで開業してから大変な苦労を余儀なくさせられた。

そのため開業後には毎週土日に上京し様々な分野の講習会に出席し勉強したが、いつも帰りの電車で出会う先輩もいたのを思い出します。

先輩も同じだったのでしょう。

入れ歯は今も難しい治療だが当時全身管理を教えていただいた東京のF先生のところで入れ歯の名人に治療を見せていただいたことがありました。

もうお亡くなりにましたが当時は全国に名を成した先生で、「下の総義歯で下くちびるのところに梅干しができる人は難しいですね、」

などと正直な話を伺ったことなどが走馬灯のように思い出されます。

F先生には一方ならぬお世話をいただき臨床の幅が大きく広がったがその時受けた恩義にまだ十分にお返しできていないのが悔やまれます。

今自分の勉強会でその時の自分のように若い歯科医師たちに少しでもお手伝いできるように心がけていますがさてどうでしょうか。