新潟の友人が亡くなってもう十年以上の月日が過ぎた。

以前東京のインプラント研究会に所属していたことがあってその時に知り合った

歳は少し上のお兄さん。

 

新潟市内でバリバリ仕事をしており患者数も物凄いものがあった。

ただし仕事にはめちゃめちゃ厳しく、

入ったばかりの歯科医師が午前の診療を終えたところで「しっかり勉強して出直します!」

と叫んでいなくなったという話を本人から聞いたことがあるから凄い。

 

余りに忙しいので奥さんも三人替えたくらいだった(笑)。

 

その彼がいつになく弱音を吐くのでどうしたと聞いたら県の保健課ににらまれているという。

余りにはやるので歯科医師会で嫌がらせをしていた模様で昔はよくあった。

 

気にするなと言ってラスベガスのインプラント学会に誘ったら二つ返事で付いて来た。

 

学会はそこそこにタクシーを飛ばして郊外に行き、

ヘリコプターでグランドキャニオンを見てベガスのきらびやかな夜景を見ながら戻って来たら

おかげですっかり気分が高揚したよ、とお礼を言われた。

 

その後仙台歯科医師会に呼んで歯周病の講演などもしてもらい、ますます交友を深めていたが

ある時からぷつっと連絡が途絶え、

出入りの業者からがんで亡くなっていたとの知らせを受けた。

 

大腸がんの末期で見つかり、

手術をした後おむつをしながら新しい器械を入れて診療していたと聞いた。

 

小生には絶対に黙っていろと言われたので今まで言わなかったと話され、

彼らしいなと思った。

 

言われたことで今でも覚えているのは、

君はもう十分高みにいるので誰も何も言わないのが不幸だと。

 

そんなことはないのですよと言いたいが、もういないのは返す返すも残念至極。

 

優秀な人ほど早く神様は天国に引っ張っていくようだ。

 

合掌。