審美領域、具体的には上顎の前歯部ですが、ここのきれいなインプラント治療には術者にかなりの力量が要求されます。

抜歯即時インプラントは特に問題が山積みで、抜歯した後の骨吸収量が予測できないため将来的にアバットメントの露出やインプラントの露出が現れることもありインプラントでは最も難しい治療となります。

抜歯した歯の周囲に十分な骨量がある場合はともかく一般的にはあまり骨が残りません。
そこで吸収しにくい移植材の埋入が勧められています。

牛のハイドロキシアパタイトから作成されたBioossが有名ですが日本での認可はまだです。
抜歯即時インプラントの注意事項をたくさんの症例とともに提示がありました。

頬側に骨がない場合はまず移植材で骨を作ってからインプラントするか、GBRでインプラントと同時に骨造成をすることが推奨されていました。

コロンビア大学のD・ターナー先生は頬側骨のない所にインプラントしてはいけないと学会のたびごとに警告を発しており私も何度も聴きました。

吸収性のメンブレンと移植骨で十分な骨量を確保してからのインプラントがいいのです。

siteplan_20120131

抜糸後に移植材と歯肉の移植でしっかりインプラント予定部位を作っているところ

buccalbone_20120131

インプラントと頬側骨の間が2mm以上ある場合はいつも移植を
日本では骨がなくともインプラントで骨が出来るなどという講演会をして人気の人もおりますがそれは嘘なのです。初心者は気を付けていただきたいと思います。

世界の常識必ずしも正しいとは限りませんが、こと抜歯即時インプラントに関しては、十分な骨と歯肉の厚さが成功の条件であるとコンセンサスが出来上がっているのです。
審美ゾーンでは端折って早くやることは厳に慎みたいものです。

丁寧に丁寧に時間をかけてインプラント治療をやっていただきたいと思います。