インプラントの上部構造として以前から採用されてきたのはセラモメタルです。これは白金などの金属の上にセラミックを焼き付けて自然な色を出したものです。山本某という歯科技工の名手は、「虫歯のばい菌さえ本当の歯と間違うだろう!」といわれるような極めて自然なセラミックの歯を作るので有名でしたが、もちろんこれは台北の故宮博物館に収納されるのがふさわしいような芸術品。我々のような一般歯科医は相手にしてもらえません。多分技工料もけた外れに高く常識外でしょう。

今はデジタル化の波に押されて色調の調整もデジタルで判定できるのである程度までは普通の技工所でもできますが、最後のところはやはり人の感覚に頼らざるを得ません。前歯を一歯だけ仕上げるのは今も一番難しい処置の一つといえます。でもセラモメタルはここ数年来の貴金属代金の高騰で避けられ、その代わりにe-maxやジルコニアに代わってきました。

e-maxはジルコニアほど固くありませんが自然な色に仕上がり好評です。一方でジルコニアは歯科で最強の堅い素材なので壊れることは少なく、力学的には最も安定しますが色合わせが難しい材料です。少し白身が強く出る傾向があります。どれもなにがしかの難しさを持ちながら歯科材料は発展していっています。

大学で博士号をいただいた医局ではこのような歯科材料の研究をしている歴史と伝統のあるところでしたが、現在では全く違う研究をしてOBからは総スカンです(笑)。

いろんなパーツが進化しているように見えます(笑)。芸能人だものね。