というのは確かにある。

支える歯が奥に無い”遊離端義歯”と呼ばれる片持ちの部分入れ歯がその代表。

反対側にしっかりとした歯がある場合など最悪で作ってもらっても痛くてとてもかめない。

これは単純な理由で力の負担能力がまるで違うこと。

骨に支えられた天然歯と肉に乗っかっただけの入れ歯とでは所詮勝負にならない。

1対6ぐらいの差で天然歯が勝つ。
保険でも保険外でもバネで自分の歯にひっかけるだけでは相当数の歯を動員しないといけない。

そうすると無駄にバネをひっかける歯を削らねばならず歯にとっていいこととは言えないが力学上どうしてもそういう設計になる。

しかしせっかく苦労してそういう義歯を作ってもまず患者さんは上記の理由で使ってくださらないので大学ではそういうのは”ポケットデンチャー”と呼んでポケットに入れっぱなしの義歯と言っていた。

多少の費用はかかってもいいからもっとかめる義歯をとなると支えを天然歯の上に載せる格好の”テレスコープ義歯”があるがこれはとても精密な技工操作が必要で使用する金属も白金加金などの貴金属をたくさん使うので高価になるし何より技工料がバカ高い。
それでもインプラントをやる以前は好んでこの義歯を作っておりおおむね好評だった。

最近テレビでインプラントのマイナス面を強調する番組がありインプラントをやらないでなんとかという患者さんも増えているらしいからそういう方にはうってつけの義歯と言えよう。

それでもテレスコープ義歯はかなり天然歯を削るので私の考える良い治療からはどうしても逸脱してなんとも居心地の悪い治療の一つであることは間違いない。

いつか人類が進化して歯から神経が無くなったらどんな治療でもできるのにと妄想せずにはおれませんね(笑)。