一人っ子のせいか子供のころから大雑把でこだわらないのが特技だったので、大学に残っていろいろ論文を書いたり学生の指導の書類を書いたりするのがいやでいやでつい開業医の道を選んでしまった。

お世話になった教授はそのころまだ助教授で一から診療や実験のやり方を夜遅くまで教えられ大いに期待されていたのだが気質が左様にだらしないのでご期待に添えず誠に申し訳ないことをした。
ジュンク堂書店で福翁自伝を買ってきて読んでいたら恐れ多い話だが福澤諭吉も似たような性格であった。
あの人は生涯役人や政府の要職に就くことを大変に嫌った人だがこの本を読んでよくわかった気がした。

貧乏士族の生まれだが気質は清廉潔白で大酒飲み。

人の上に立って威張るのが大嫌いで金がなければ倹約して使わず、あればあったでみんな飲んでしまう豪快な人であった。

なので維新後に政府にへつらい役人になって威張っている輩を見るのが大嫌いで請われても決して政府の役人になることはなかった。

子供は男が5人に女が4人と子宝に恵まれたが子供に分け隔てはせず、10歳までは滋養をたっぷり与えて至極活発に育て身体が出来たのちに学問をさせたそうだ。
東大に入れようと大学予備門に長男と二男を入れたが3ヶ月で身体がおかしくなり家に帰ってくる。

それで静養してまた行かすとまた3ヶ月でおかしくなり戻ってくるのでこれは教え方が子供に悪いと予備門の教授に談判をしたが埒が明かず自分の義塾に入れたらすっかり健康になった。

その後アメリカに6年やったが勉強しすぎて体を壊すのはいけないよとくれぐれも諭し、毎月手紙を書くことだけを約束させて子供もきちんとそれを守ったそうです。
親子兄弟に分け隔てはなく、老いて後、自分の財産は9人の子供に適当にくじ引きかなんかで分け与えたそうな。良い話ですね。

私も子供はほったらかしで好きなようにさせているが身長体重ともとうに親を超えてすこぶる健康で何を思ったか東京の私立の歯科大に行きたいなどと言いだし親をあわてさせている。

さて世の中には良くおれはこれこれにこだわるなどと言って威張るというか自慢をする人がいる。

こんなのは実につまらないことで自分はあたかもそのこだわりに乗っかってえらくなっている風を気取っているようにしか小生には感じられない。

虎の威を借る狐とでも言おうか。

だからオーディオマニアとはできるだけ距離を置くようにしてオーディオの趣味をやってきた。

カメラも同じ。

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一般的なオーディオマニアのお部屋は殺風景な部屋(オーディオ専用の)にスピーカーと椅子だけのシンプルイズベストか古民家に自作の壮大な装置を入れて感動にうちふるえながら聴いているかデス。

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総額八千万円なりの超豪華セットで聴いている人もいる

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タモリが見ている一本数百万円の接続ケーブル。いい楽器が買えます。

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こんなすごい喫茶店では主役はコーヒーでも会話でもなく店のオーディオですね。

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香港で人気のBBCモニタースピーカーLS3/5A。
こんなに集めてどうするのでしょう???
ものは増えれば自然にごみになる。

だからいかに高いものを買っても音が悪ければすぐに捨ててしまうことにしている。

なので家にはいつも最上のものだけしか残らない。

装置はほとんどてっぺんに近いところまで来たのでこれ以上はもう止めだが、クラシックレコードのほうはまだまだ底が見えないのが恐ろしい。
家を新築する時レコード庫を十分な広さで作ったつもりだったがとっくにはみ出して古レコードがリビングに薄汚く積み重なっている。
我が家はだれも興味はないのでロータリーのO氏に半分やるから持って行けと言ったが氏はPCオーディオに夢中で今更アナログなんて・・・という感じであった。

こだわらない小生としては死んだら市にでも装置ごと寄付しセンターの片隅で市民に適当にいじってもらえばそれで本望だと思っている。
こだわらない人生は気楽だ。