長いこと開業をしているといろんな変わった人が来る。

最も変わっていたのはインプラントの上部構造の作成を頼まれた患者の男。

同じインプラントをやっていて関西ではそこそこ名前を売っているドクターの紹介だったので二つ返事で引き受けたのだがそのあとがいけなかった。
綺麗な歯が出来てセメントで装着したあと頭が割れるように痛いという訴え。

レントゲンでもどこにも異常は見当たらず念のため大学で見てもらったが当然ながらここでも異常無しのご宣託が下った。
毎日やってきてスタッフに嫌みを言うは騒ぐはでどうしようもなくなったのでこんな時にと毎月顧問料を支払ってお願いしている高校の後輩で優秀な弁護士に頼みなんとか解決を見たがあの時ほど腹が立ったことはない。
そんなに言うのならどこかに落ち度もあったのだろうと思い上部構造代をタダにしてやったが今考えるとたかりの常習者だったのであろう。そういえば何件か歯科医院を渡り歩いていた。

きっと前医も持て余していたに違いない。

紹介してくれた歯科医師にはパーティーなどで幾度か顔を合わせることあったが気まずいのか挨拶にも来なかった。
大学で教授になるのをあきらめて開業することにした時教授に言われた一言がいまだに耳に残っている。

”伊藤君。患者の半分くらいは頭がおかしいと思って当たったほうがいいよ。”
いままで変なのは数えるほどしかいなかったが当方が鈍感なだけかもしれない。

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             時折こういう変な人が来ます。

ノーベル医学賞を取ったアレキシス・カレルの名著「人間この未知なるもの」を読むと全部の肉体的疾患を合わせても精神疾患の数には遠く及ばないと書いてある。

隠れた精神疾患者はわれわれが想像するよりはるかに多いに違いない。

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                           心を揺さぶる名著。

アレキシス・カレルの「人間この未知なるもの」と「人生の考察」
今日も一日何にもありませんように・・・神様よろしくお願いいたします。