肉の上に載っているだけで支えの無い総入れ歯は歯科医師の

最も手のかかる仕事の一つと言えます。

知人の歯科医は親の代から続く入れ歯の専門家。

 

お父上は亡くなる直前まで全国で総入れ歯の講習会をやって

たくさんの歯科医を指導していました。

でご本人も必然的にその道に。

インプラントはあんたに任せるよと笑っていました。

 

歯が無くなりしばらくして顎の骨がすっかりなくなり平たくなった顎では、

入れ歯の製作は困難を極めます。

 

なので銀座の歯医者は絶対に保険ではやりません。

物凄く時間がかかるからです。

保険の赤字治療の最たるものが総入れ歯なのです。

 

以前見学に行った関東の大先生は総入れ歯の費用は一本だと言います。

十万でも百万でもない一本だからその上。

凄くて開いた口が閉じなくなりますが結局患者さんはお願いしますと言ったそうです。

名人のところにはそういうお金に糸目をつけない患者さんが集まるのですね。

 

欧米ではデンチャーリズムというものがあると聞いたことがあります。

入れ歯士です。

入れ歯は歯科医師が入れるのではなく製作した技工士が入れるべきだと言うものです。

 

今お願いしている技工所は素晴らしい技術で、

患者さんにとことん寄り添う仕事をしてくださいます。

 

その仕事を見ていると、確かにデンチャーリズムは必要かもしれないと思うのです。